息子の学童利用延長の手続きをしに、朝からお役所へ。
なんだか励まされて元気が出た。
2月末に夫の診断。余命宣告だったのでそこからはドタバタの日々。
今後の治療の相談に私も同伴しなくてはいけない。
本人の体力が落ちてきた際の付き添いが必要かもしれない。
突然入院するかもしれない。
仕事ができなくなったら、私が稼がないといけないから仕事を探そう。
もしお店を閉めるとしたらそれにも人手と手間がいる。
自宅療養なら、介護ベッドを入れる?家を片づけなくては。
癌緩和治療ってどこに何を相談すれば解決するの?サポートしてくれるところを調べなきゃ。
何をするにも先立つものは…お金…よりも実は「託児先」!!
診断が出るまでも、生検のための全身麻酔手術や家族告知の際には、どう考えても息子の帰宅時間に間に合わないので正直困った。習い事の先生がたまたま予定が合って、お迎えと託児を引き受けてくださったからよかったものの、それがなければファミサポ?ママ友?と託児先探しに奔走しなければいけなかった。預かってくれるママ友は何人もいるけど、なんせ事情が重いので細かく話すのにこちらの覚悟がいる。診断未確定である意味一番不安な時期には、ママ友に話せる自信がなかった。習い事の先生は飄々とした男性で、普段から時々託児をお願いしていたし、そこまで細かく伝えなくても察してくれる方だったので助かった。
しかし毎回同じ先生にお願いする訳にもいくまい。学童に入れないかお役所に相談に行ってみた。
たまたま息子の学校の学童は空きがあり、書類さえそろえば入れるよということで、先ずは2ヶ月お願いできた。もともと放課後クラブ(学童とは別。誰でも好きな日に放課後、学校の一部と校庭で遊べる。見守りスタッフありの素晴らしいシステム)で友達と遊んでから帰ってくるのが大好きだった息子。同じ場所・同じスタッフさんにいつものお友達がいて、さらにさらにおやつまでつく学童は最高だったみたい。見学に行ったら目を輝かせ、次の日から楽しく利用している。
今月末で利用期限なので、延長の手続きに行った。書類の簡便さから「母求職中」で利用を開始したので、2ヶ月の期限付きだった。実情は「夫の病気のため諸々あって…」なので、そこを加味してもらい延長するにはどうしたらいいか相談した。念のため保険会社に提出した診断書のコピーを持参。お役所だからまた色々堅いことを言われて、新たに申し込み書類を書き直しの提出しなおしかなと覚悟していったのだけど、そんなことはなかった。
事前に電話していったし、以前に何回か相談に行った履歴もあるしで、ある程度は話が通っていて、対応してくれた男性職員さんも「あまりない事例だけどどう対応すれば一番負担がないか」と頭をひねって考えてくださった。結果「利用理由の変更」のみでOKとしてくれて、診断書も持参したコピーを受け取ってくれた。新たに診断書をとるにはお金も時間もかかる。そもそも素人が見てもよくわからない書類(余命なんかは書かれていないから深刻度は読み取りにくい)にこだわる必要もない。
思ったよりもずっと簡単に話が進み、その場でササっと書類の書き換えをして利用延長の許可をもらえた。心底ほっとした。
「大変な状況だとお察しします。我々がお手伝いできるのはお子さんのケアだけなので申し訳ないですが、学童でなるべく楽しく安心して過ごせるようにしますね。何かあれば相談してくださいね」と最後に言ってくれた。若いお兄さんスタッフさんだったけど、こんな重い事情を抱えた私に寄り添う言葉が出てくるのは素晴らしい。私がまだ若くて同じ立場だったらこんな対応ができるか自信がない。
お役所仕事は…と悪しざまに言いがちだけど、こんな素敵なこともあるよ、というお話。ありがたい。励まされた分、サポートしてくれている分頑張ろう、と素直に思ったのでした。